夕日の中の思いを君に伝えたくて
土日を明けて学校に行くといつもと違う雰囲気だった。

「あの紫苑って沙奈って子のこといじめてたんでしょ?本当なのかな?」

「本当でしょ。前から辞めたのにモデル気取ってて調子乗ってたし」

前までの態度とうってかわって急にこれか。すごいな。私は無視して教室へ向かった。教室に入ると女子も男子も私のことを睨んできた。

ガタッ!!

「あ、いや、ごめんなさい…やめて!!」

音のした方を見ると沙奈がガタガタと震えて泣いていた。そういうことか。

「あんたさぁ、沙奈に何やってんの?モデルだからって調子乗りすぎてんじゃない?」

「お前さ、妬むとかは自由だけどさいじめまではしなくていいだろ。沙奈どんだけ辛かったと思ってんだよ」

は、いや、私何もしてないし

「いや、私何もしてないし」

「信じられるわけないじゃん。実際沙奈こうやって怯えてるし桜龍の姫にまで手出したらしいじゃん。あんたもう終わったね」

よく意味がわからない。その二人繋がってるの?ふと沙奈を見るとみんなの後ろで庇われながら震えてる。でもそれは怖くて震えてるんじゃなくて笑いを必死に堪えた笑いだった
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