番犬男子





やっぱり、呼ぶんだ。



そりゃ仲間集めるよね。


この2人だけじゃ、さすがに、ねぇ?



人質を確保してるとは言え、相手は魁皇と実力差のある、あの双雷。


万が一のために、格上の双雷より多い人数で挑むのは、誰もが思いつくごくごく普通の一般的な戦略だ。




それでも、このままこの2人だけだったら、と望んでいた。



「そうだな。相手は双雷だし、味方は多いほうがいいもんな!」




人数の大差は、闘いに大きく影響する。



いくらあたしが天才でも、ケンカのやり方を知ってても知らなくても。


大勢の敵が“男の力”であたしに何かしようとしたら、敵わないほどに。





一刻も早く、逃げ出さなくては。


魁皇のメンバーがこれ以上増えてしまう前に。




「んじゃあ、俺、電話しとくわ」


「ああ、頼む」




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