番犬男子
本当に近道をしたら、いつもより5分早くたまり場に着いた。
5分だけかよ、と侮るなかれ。
たかが5分、されど5分。
たまり場で過ごす時間が5分長くなれば、その分お兄ちゃんと一緒にいられる。
なんて最高なの!
洋館の扉を開けようとドアノブに触れる直前、扉が動いた。
ギィ、と軋む音を立てて開かれていく。
扉から出てきたのは、お兄ちゃんだった。
偶然?
ううん、これは運命!
「お兄ちゃん!!」
「っ!?」
お兄ちゃんを押し倒す勢いで飛びかかるあたしから、お兄ちゃんは反射的に避けた。
そのせいで転びかけたが、なんとか持ちこたえた。
「避けるの禁止!」
「却下だ」