番犬男子
そうだ。
これはあくまで、尾行ゲーム。
前提として、パトロールの邪魔をしないのが絶対条件。
ゲームで遊んでいるといっても、お兄ちゃんにバレてしまったら、その時点でゲームオーバー。
即帰らなくてはならない。
あたしは深呼吸をして、荒ぶった嫉妬心を落ち着かせてから、再びお兄ちゃんに視線を戻した。
サングラスをかけていても、お兄ちゃんの神々しいオーラには眩んでしまう。
横に苦手な幸汰がいなければ、もっと幸せな気分になれただろうに。
「幸汰って、お兄ちゃんが好きなの?」
「そりゃ、嫌いだったらあそこまで従順じゃねぇだろ」
「そうじゃなくて」
遊馬はわかりやすく首をひねった。
横目に遊馬を捉え、はっきり聞く。
「恋愛感情として、好きなのか聞いてるの」