だから、笑って。




「凜くん!!!!!!」






思わず自分は叫んでいた。



声がガラガラで、泣き叫んでいるかのような声だった。












『ププ―――――――――ッ!!!!!!』




大きいクラクションの音が鳴り響いた。







やだ、凜くん・・・・・・。






立っていられなくなり、ガクッと尻もちをついた。



















涙でかすんでいた視野が晴れると、交差点の真ん中で男の子と男の子を守るかのように上から覆いかぶさる凜くんの姿があった。




その数センチ手前で、大型トラックは停車していた。




私は思わず交差点に駆け出した。



「凜くん!大丈夫!?男の子、生きてる!?」




「生きてる。ボールも無事」


そう言って制服についた汚れを払った。




私は男の子の手をとり、歩道に向かった。



「ボールは、無事だな。・・・もー無茶すんなよ?信号ちゃんと見な」



「うん!お兄さん、お姉さん、ありがとう・・・!」


満面の笑みで男の子は答えた。




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