愛を知らない一輪の花


じっと百合を見つめる蓮の視線を感じながら、料理を進めていく。


出来上がった料理をお盆に乗せ、テーブルに運んでいく。
だし巻き卵焼きに小さな焼き魚。ほうれん草のお浸しに、具の沢山入った豚汁。

健康的な朝食が並んだ。
それを見て、蓮は驚いた。


「本当に料理、上手いな。」

「そんな、とんでもありません。庶民的な物ばかりですみません。料理は当番制だったので自然と身につきました。冷めない内に食べましよう?」


百合に促され、手を合わせて口に運ぶ。
そのどれもが美味しくて、ペロリと平らげた。






その後、シャワーを済ませて百合を乗せて車で本社に向かった。



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