愛を知らない一輪の花
「斎藤、着いたぞ。もう少し寝かせてやりたかったが、さすがに乾杯に間に合わない。」
肩を揺すられて目が覚めた。外も真っ暗だ。
「っすみません!起きます!!」
いつの間にかショップに着いていた。運転席から出ていく透の後を追ってショップに入る。
「いらっしゃいませ、前垣様。お待ちしておりました。スーツはこちらにご準備しております。どうぞ。」
「ありがとう。こいつに髪とメイクを頼む。」
百合は慌てて頭を下げる。そんな姿を見て、透と同じ歳くらいの女性がふふっと笑う。
「前垣様のお相手ですか?こんな美人な方を隠してらしたんですね。通りで色んなお誘いを全てお断りされるはずです。」