愛を知らない一輪の花

そんな百合にドキッとしながら、頭を下げてトイレから出て行く姿を心配しながら見送った。





会場の手前で後ろから急に抱きつかれた。小さく悲鳴をあげる。

「可愛いね〜?きみ駅前支店の斎藤ちゃんだろ〜〜?なかなか本社に顔出さないから、今日楽しみにしていたんだよ〜?」

少しほろ酔いの30代の男性が百合に絡んでいる。



それを見つけた真紀と亜子が慌てて、会場の入り口に走り出し百合と男性の間に割って入る。

「きみ達はなんだ!私はそこの斎藤ちゃんに用があるんだ!話の邪魔をするな!!自分の立場を分かっているのか?!」


手が早いで有名な事務長だ。焦りながら、百合を後ろに隠すと後ずさり困惑する。


「2人は駅前支店の店の子だろう?前垣の教育がなってないな。上の人間に気も使えないんて。退きなさい。他の所に飛ばされたくはないだろう?」

その言葉を聞いて青ざめる2人の前に慌てて飛び出す。







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