元帥閣下は勲章よりも男装花嫁を所望する
「愛してるよ、ルカ。軍服のお前も、ドレスのお前も。可愛い可愛い俺の花嫁」
甘い言葉と口付けが心の芯まで溶かしていく。
しがみついたレオンハルト様の肩越しに、シャンデリアの光が涙に反射して長く伸びて見えた。
それは水平線に沈んでいく太陽と海のように溶け合って一つになった私たちを星々が照らしているような錯覚をもたらした。
──まったく新しい時代が、私たちに訪れる。
皇帝の常識を覆し、あなたはまた海に出るだろう。その時は私もこっそりついていってしまおうか。
どんな荒波が二人を襲っても、一緒ならきっと乗り越えられるはず。
あなたが私を幸せに導いて。
あなたが道に迷うときは、私が星となってあなたを照らすから。
さあ、出航の時がきました。
皇帝陛下、私とあなたの新たな航海のはじまりです──。
【end】


