気付けば、君の腕の中。


「……しろくん、あっちで、いっしょにうんどうかいでつかう、かみふぶき、つくろう」

「しっかたねーな! あやか、なんかあったらよべよ!!」

「あはは、頼もしいね。行ってらっしゃい」


ひなちゃんの元に走っていった白くんを見送ると、陰輔くんがため息を零した。


「陽菜のヤツ…気を使いやがって…」

「え? 何て言ったの?」


ぼそりと陰輔くんが何かを言ったけど、あまり聞き取れなかった。

ふあ、と欠伸をした陰輔くんは、あたしがもう一度口を開こうとしたとき、遠慮なくあたしの膝の上に頭を置いた。


「い、いい、陰輔くん!?」

「…ここに膝を置くから悪い」

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