絶対、好きになれない。
今までこういうことがあって
話すのを拒否すると
無理やり、腕を掴んできたり
しつこく話しかけてきたり
嫌な思いを何度も繰り返してきた。

だから、こういう対応はわりと稀なので、
才加がイケメンリストにあげてた
東雲楓という人物に
嫌悪を感じなくなった。

「やっぱり百合って美人だからなー。」

『なに言ってるの。』

「男の人たちが目を離さないもん。それが過激になるから、こんなけ百合が困るんだもんね。ーーーーけどさ、許せないよ!正直。百合が姿を偽らなきゃいけない理由なんてないもんっ。」

『ありがと。』

理解してくれてる人がそばにいるだけで
わたしは安心して生活できるから、
それだけで十分。

「でもさ、やっぱりあたしも、秋人と恋愛してるから思うけど。いつかは克服してさ、誰かに守ってもらえるといいよね。」

『そうだよね。』

才加と常にいっしょにいられるわけじゃない。
才加にずっと頼るのも申し訳ないもんな。

いつか、のために
どうにかしていかないとーーーーー
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