絶対、好きになれない。
翌日。

「おはよ☆」

才加と一緒に靴箱の前で喋っていると
厚底眼鏡のわたしの顔を覗き込んで
東雲先輩が声を掛けてきた。

「ねね、あの子どこのクラス?」

才加にニコニコ微笑みながら聞いてくる。
困惑しながら才加が目線をそらす。

「いや、えっとーーーーその。」

「ね、この子でしょ?」

視線の先はわたし。
え、もしかして気づいてるの?

「初めて見たときから気になってたんだよね、君のこと。あんな美人なら納得。やっぱり隠せないものだね。」

周りに聞こえないように先輩は小声で言った。
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