絶対、好きになれない。
改めて告白するって言ってたから
やっぱりそういうことになるのかな。

「ゆーりーちゃんっ☆」

廊下から黄色い悲鳴が響きわたる。
それを向けられたのは当然、金髪の彼。
学年1のモテ男、東雲楓先輩。

「ねえねえ、一緒にかえろー。俺さ、いい店見つけたんだよね。あ、愛花っちも来る?」

ニヤニヤしている東雲先輩。
どうやら、愛花ちゃんの好きなひとを
わかってる様子だ。

「え、あの、さ、獅童先輩来るの?」

「呼んでやってもいいよ?」

「おおおおおおねがいしますーー!!」

「じゃ、百合ちゃんも強制参加ね☆」

あとで、と手をひらひらさせると
東雲先輩は女の子たちに追われながら
さっさと1年の校舎を後にした。

「ひゃー!やばいよ、嬉しいよう!化粧直さなきゃ!ね、髪の毛大丈夫かな??」

うわ、愛花ちゃん、かわいい。
< 64 / 136 >

この作品をシェア

pagetop