赤い刻印 - Secret Love -【続編】
「…」

先生は何も言ってくれない。

「おばあちゃんだけが理由じゃないよ?私だって先生と結婚したい」
「…」
「全部捨てる覚悟で先生のこと好きになったんだから…っ」

ずっと一緒にいたいと思った人は先生が初めて。
私には後にも先にも先生しかいない。
他には何もいらないんだ。
でも、そう思っているのは私だけなのかな…?

「先生は違うの…?」

ようやく振り向いた先生。
私はバッグからおばあちゃんにもらったジュエリーケースを取り出して、先生の胸に押し付けた。

「これ返す!」
「え?これ何…」
「お母さんの形見!私、今日は帰るから」
「ちょ、一沙!?」

先生の制止を振り切って私は家を飛び出した。


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