2度目の初恋も、君とがいい
「な、なに……」



捕まえられた腕にさえもドキドキして。
こんなのよくあることなのに、今日はとにかくおかしい。



「プレゼントちょうだい」


「だからないって……んっ」



反撃をしようと、永人の顔を見た瞬間奪われた。
あたしの唇を。



「プレゼントもらった」



あたしがはじめて永人にキスをしたときの言葉。
そっくりそのまま返された。



「真似しないでよ、バカ」



口ではバカといいながら、永人とのキスに嫌さは感じない。
むしろ、永人とはキスをしたい。
永人とだけキスをしたいとおもってる。

永人はあたしだけとは思ってないのかもれないけど。



「ふっ、顔がずるいとか意味わからんことばっか言うからずりーんだよ」



意地悪そうな笑みであたしの頭を指で小突く。



「でも、残念でした」


「は?」



あたしの言葉に永人が怪訝な顔になる。



「永人のことを好きなのはあたしだから。あたしへのプレゼントになりました」


「……っ、な……不意打ちやめろや」



顔を赤くして膨れてる永人が面白くて、心から笑った。

付き合うなんて事実なくてもいい。
あたしが永人のことを好きな事実がある。

あたしは、こうして永人と一緒にいられるだけで幸せなんだ。

聖夜の寒さは、ふたりを少しは近づけてくれたかな。

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