極上社長と結婚恋愛
 

夕食を食べ、お風呂から上がるとリビングに直哉さんがいた。

「ただいま、あずさちゃん」

くつろいだ様子でソファに座る彼に、緊張してわずかに飛び跳ねる。
一緒に暮らしているんだから、お風呂上がりのパジャマ姿なんてもう何度も見られているはずなのに、ドキドキしてしまう。

「お、おかえりなさい」

そう言いながら、さりげなく自分の姿を見下ろしてチェックする。
パジャマのボタンは外れてないか、とか、すそがだらしなくめくれていないか、とか。

「晴美さん来てたんだね」

直哉さんの手元を見れば、母が置いて行った家族写真があった。

「はい。写真が出来上がったからって持ってきてくれました」
「すごくいい写真だね」

微笑みながら写真を見下ろす。
お義父さんと母と直哉さんと私。出来上がったばかりの、四人の家族。

「せっかくだから、玄関に飾ろうか」
「そうですね」

私がうなずくと、直哉さんが視線を上げた。

じっと見つめられ首をかしげると、「おいで」と手招きされた。


 
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