極上社長と結婚恋愛
「そんなこと、気にしなくてもいいのに。義理の兄妹なんだから、問題ないでしょ。あずさのお母さんだってそんなことを気にする人だとは思えないけど」
確かにお義父さんも母も、義理の兄妹だからって交際を反対するような人ではないと思うけど……。
「でも」
夏美は頬杖をついてこちらを見ていた。まっすぐに見つめられ、おずおずと口を開く。
「兄妹だから、この先もずっと付き合いが続いていくのに。もし付き合ってもし嫌われてしまったら、顔を合わせるのが気まずくなるし、両親に迷惑をかけるかもしれないし……」
脳裏によみがえるのは、高校時代付き合っていた先輩から浴びせられた罵声。
きちんと好きだった。付き合って楽しかった。
でも男の人に触れられるのが苦手な私のせいで、愛想をつかして嫌われてしまった。
もし直哉さんにもああやって嫌われて、愛想をつかされてしまったら?
私たちは兄妹で、もし付き合って別れたとしても家族としてかかわりあっていかなきゃいけないのに。