極上社長と結婚恋愛
 

『ありがとうございます。大丈夫です』

短く返すと、『了解。無理しすぎないで、休めるときはちゃんと休むんだよ』とすぐに返信がくる。

文字だけのメッセージが頭の中で柔らかな甘い声で再生されて、優しい気づかいに胸がきゅっと苦しくなる。

思わずスマホを抱きしめて、会いたいなぁと心の中でつぶやいてしまった。

そんな自分の頬をペチンと叩き、気合を入れなおす。

気分を入れ替えるように勢いよく立ち上がり、お店を閉めロールカーテンを下ろす。
事務処理をしてホームページのオーダーフォームから入った花束の注文を確認し、仲卸の業者さんに花の仕入れをお願いする。

ひと通り作業を終えて、長く息を吐き出した。

しんと静まり返った狭い店内では、自分のため息さえこんなに大きく聞こえてやけにさみしく感じてしまう。


 
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