極上社長と結婚恋愛
直哉さんに謝られ、慌てて首を横に振る。
直哉さんが心を痛める必要なんて少しもないのに。
心配そうな表情でじっと手を見られ、申し訳なくなってしまう。
「そっか。肌が弱いとかじゃなく、伝線させるからストッキングが履けないんだね」
「はい」
「じゃあ、俺が履かせてあげようか?」
さらりと言われ、目を見開いた。
履かせてあげようかって、ストッキングを?
とんでもない提案に言葉を無くした私に対して、直哉さんはいつもとかわらない様子で首をかしげる。
直哉さんにストッキングを履かせてもらうなんて、恥ずかしすぎて絶対無理……!
だけど、そんなに平然と言われるなんて、私が意識しすぎなのかな。
せっかく好意で言ってくれたのに、断るなんて失礼かな。
ぐるぐると悩む私を、直哉さんが楽しげに見ていた。