ハイスペック男子の憂鬱な恋愛事情
絶好の位置にあるコイツの耳元に、唇を寄せる。
気配を察知してもがくから、更にきつく抱きしめた。
「ちょっ、」
「頼むから、もう普通にして」
多分コイツが一番弱いだろう声で、精一杯の誠意を込める。
「……っ、卑怯な使い方、するね」
文字通り腰砕けとなって寄り掛かかるコイツが、声フェチで本当に良かったと心から思う。
「機嫌、治った?」
「別に、機嫌……ってか、も、その声、……っ」
「描きたくなる?」
「……卑怯モノっ」
「使えるモノは使う派の、お前の影響だろ」
「………」
空気が、変わった。
それを確認して、ゆっくりカラダを解放してやると、コイツは自分のバックからアクリル絵の具を取り出す。
いつもより小さめのバックだったが、中身はぎっしり多種多用な画材が入っていた。
「これ、邪魔」
徐ろに俺のスーツのボタンを外し、剥ぐとフローリングへ俺をつき飛ばす。
この展開はやや既視感がある。
「いてーよ」
「わざとだよ」
「お前、実はわざとアルマーニの日、狙ってんな?」
「キャンバスのない場所で発情させる彗大が悪いと思う」
手に直接絵の具を取って、俺のアルマーニをまたしても着々と染めていく。
「なぁ」
「ん、」
「俺の声って、お前の眼にはこんな綺麗なの?」
「もっと、な時もある」
「どんな時」
コイツの次の行動には小さな確信があった。
だから、今回は俺の思惑にお前を誘い込む、つもりだったが。
気配を察知してもがくから、更にきつく抱きしめた。
「ちょっ、」
「頼むから、もう普通にして」
多分コイツが一番弱いだろう声で、精一杯の誠意を込める。
「……っ、卑怯な使い方、するね」
文字通り腰砕けとなって寄り掛かかるコイツが、声フェチで本当に良かったと心から思う。
「機嫌、治った?」
「別に、機嫌……ってか、も、その声、……っ」
「描きたくなる?」
「……卑怯モノっ」
「使えるモノは使う派の、お前の影響だろ」
「………」
空気が、変わった。
それを確認して、ゆっくりカラダを解放してやると、コイツは自分のバックからアクリル絵の具を取り出す。
いつもより小さめのバックだったが、中身はぎっしり多種多用な画材が入っていた。
「これ、邪魔」
徐ろに俺のスーツのボタンを外し、剥ぐとフローリングへ俺をつき飛ばす。
この展開はやや既視感がある。
「いてーよ」
「わざとだよ」
「お前、実はわざとアルマーニの日、狙ってんな?」
「キャンバスのない場所で発情させる彗大が悪いと思う」
手に直接絵の具を取って、俺のアルマーニをまたしても着々と染めていく。
「なぁ」
「ん、」
「俺の声って、お前の眼にはこんな綺麗なの?」
「もっと、な時もある」
「どんな時」
コイツの次の行動には小さな確信があった。
だから、今回は俺の思惑にお前を誘い込む、つもりだったが。