【完】姐さん!!



「あ、そうだ。

今日のホテルの部屋、トリプルルームで2部屋取れなくてさ。3部屋に分けるんだよね」



「は? まさかカップルごとに分けんの?」



「なるせなら大丈夫だと思うけど、みいちゃんのご両親には男と同じ部屋にしないって約束してるからそれはだめ。

でも2人ずつだから、なるみと衣沙は同じ部屋ね」



「え、わたしと衣沙で同じ部屋なの?

満月ちゃんと衣那くんじゃなくて?」



「本当ならそれでいいんだけど……

ほら、中高生で同じ部屋は不安だから、わたしとみいちゃんが同じ部屋なの」



「そうそう。

そこは譲れないし……ああ、それかなるみとなるせが同じ部屋にする? 俺は衣沙とでもいいよ」



満月ちゃんとみいちゃんが絶対に同じ部屋、で。

まさか兄貴となるみを同じ部屋にするわけにはいかないから、俺と一緒か、なるせと一緒か。




「俺どっちでもいいよ。

姉ちゃんが好きな方に決めてくれれば」



「え、どうしようかな……」



ぱちっとまばたきして、俺を見るなるみ。

……いや、兄貴となるせが何やら悪い顔で笑ってるけど、俺べつに何もしないからな?



「じゃあ、衣沙と一緒が良い……」



「ん、なら俺となるせが同じ部屋ね。

ふふっ、衣沙がどうなるか楽しみだよ俺は」



「何もしねえよ」



これは俺の意地でも何でもなくて、本当に何もする気はない。

怖い思いさせたくねえしな。……万が一、なるみから誘ってくるようなことがあるなら別だけど。どうもなるみにそんな気配はないし。



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