【完】姐さん!!
「そんな悠長なこと言ってられるかな」
「……いや、ほんとに何もしないから」
「前話してたとき、
水着と浴衣のワードに負けたのは衣沙兄だけどね」
「もうやめようその話」
別にそんな下心で負けたわけじゃないから。
俺の印象、最初っから最後まで「遊び人」もしくは「変態」のままになりそうだからやめて。お願い。俺ほんとはずっと一途だから。
「水着と浴衣……?」
……なるみさん、よりによってそこ拾わなくて良いからね。
なんでもないよって笑って誤魔化したけど、なるみが訝しげな顔してるし。誰のせいだよこれ。
「はいはい、衣沙の好みはさておき。
1時間ちょっとで到着するからね。着いたらホテルにチェックインして、海行こうか」
「俺の扱いがすごく雑」
いいけど。いまさら優しくされても逆に怖いけど。
なるせといちばん後ろのシートに座るみいちゃんもすっかり空気に慣れたようで、「はぁい」って返事してるし。
「そういや、
初デートはどうなったの? 衣沙」
「改めてちゃんと仕切り直して行ったよ。
言ってたパフェと……あと、展望台とか」
なるみも楽しんでくれてたし。
こないだはなるみが俺の家に来てデートしたけど、それはそれで楽しかった。
人目気にせずいちゃつけるし。
なるみが作ってくれたお昼ご飯美味しかったし。