すみません、彼氏ください
――数時間前。
まだ太陽が高く登っている時間。
やっと一日の半分が過ぎたと仲のいい友達と楽しくお弁当を広げながら、昨日のドラマが面白かっただの隣のクラスの大隣くんがかっこいいだのくだらない話をしていた。
特に好んでテレビを見るわけもなく、同年代のイケメンなど興味のないわたしはテキトーにその話を聞き流す。
「そんなんだから颯香は彼氏がいないのよ」
虫の居所が悪かったのか、聞き流しながら相槌を打つわたしに苛立った友達は馬鹿にするように言った。
上から馬鹿にするように言う友達にわたしも苛立ってくる。普段なら気にしないような些細なことで。
「あんたには関係ないでしょ」
「負け惜しみね」
勝ち誇ったような笑みが癇に障る。
ばん、と大きな音を立てながら机を叩き、勢いのまま立ち上がる。自然と見下ろす形となったわたしと友達。
友達は驚いたように目を丸め、わたしを見上げた。
「いるけど、彼氏」
大きな音を立てたことにより注目の的となった中での、この発言。普段から余程男に興味が無いと思われていたのか一気に女子からの質問攻めが始まる。
それは昼休み終了を知らせるチャイムにより解散させられたけど、最後にその友達が一言
「今度Wデートしましょうね」
なんて楽しそうに、何かを試すように言うものだから。
売り言葉に買い言葉。いいよと見栄を張って答える他なかったのだった。
まだ太陽が高く登っている時間。
やっと一日の半分が過ぎたと仲のいい友達と楽しくお弁当を広げながら、昨日のドラマが面白かっただの隣のクラスの大隣くんがかっこいいだのくだらない話をしていた。
特に好んでテレビを見るわけもなく、同年代のイケメンなど興味のないわたしはテキトーにその話を聞き流す。
「そんなんだから颯香は彼氏がいないのよ」
虫の居所が悪かったのか、聞き流しながら相槌を打つわたしに苛立った友達は馬鹿にするように言った。
上から馬鹿にするように言う友達にわたしも苛立ってくる。普段なら気にしないような些細なことで。
「あんたには関係ないでしょ」
「負け惜しみね」
勝ち誇ったような笑みが癇に障る。
ばん、と大きな音を立てながら机を叩き、勢いのまま立ち上がる。自然と見下ろす形となったわたしと友達。
友達は驚いたように目を丸め、わたしを見上げた。
「いるけど、彼氏」
大きな音を立てたことにより注目の的となった中での、この発言。普段から余程男に興味が無いと思われていたのか一気に女子からの質問攻めが始まる。
それは昼休み終了を知らせるチャイムにより解散させられたけど、最後にその友達が一言
「今度Wデートしましょうね」
なんて楽しそうに、何かを試すように言うものだから。
売り言葉に買い言葉。いいよと見栄を張って答える他なかったのだった。