御曹司のとろ甘な独占愛
「……その話は本当ですか?」
「なによ、私が嘘を吐いてるって言いたいの?」
今から十五年前と言えば、伯睿と一花が出会った頃でもある。伯睿が語った“大切な人”は、一花の可能性もあるのだ。
それでも怡菲の堂々たる話ぶりに、「今日みたいな酷いスコールの中で、わざわざ嘘を話したりしにくる?」と考えてしまう。
もしも自分が怡菲の立場なら、そんな面倒な日にわざわざ恋敵のいる場所に行きたいとは思わない。
(だからって、彼女の話が全部本当のはずがない……)
伯睿のことを思えば、怡菲の語った事実が真実だとは思えない。
けれど、怡菲の口から朝顔の花簪の話が出たせいで、心の中にモヤモヤと溜まってしまった影を無かったことには出来なかった。
怡菲はソファから立ち上がり、一花の側までやってくると、口角を吊り上げ楽しげに囁く。
「良いコトを教えてあげる。初恋はね――絶対に叶わないの。……もちろんアナタの初恋のことよ? 朝顔ちゃん?」
「なによ、私が嘘を吐いてるって言いたいの?」
今から十五年前と言えば、伯睿と一花が出会った頃でもある。伯睿が語った“大切な人”は、一花の可能性もあるのだ。
それでも怡菲の堂々たる話ぶりに、「今日みたいな酷いスコールの中で、わざわざ嘘を話したりしにくる?」と考えてしまう。
もしも自分が怡菲の立場なら、そんな面倒な日にわざわざ恋敵のいる場所に行きたいとは思わない。
(だからって、彼女の話が全部本当のはずがない……)
伯睿のことを思えば、怡菲の語った事実が真実だとは思えない。
けれど、怡菲の口から朝顔の花簪の話が出たせいで、心の中にモヤモヤと溜まってしまった影を無かったことには出来なかった。
怡菲はソファから立ち上がり、一花の側までやってくると、口角を吊り上げ楽しげに囁く。
「良いコトを教えてあげる。初恋はね――絶対に叶わないの。……もちろんアナタの初恋のことよ? 朝顔ちゃん?」