御曹司のとろ甘な独占愛
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 パリで行われるオートクチュール・コレクション最終日に、ハイジュエリーブランドが新コレクションお披露目する展示会が開かれる。

 その展示会へ参加するため、伯睿と一花はフランスへ飛んだ。
 台北からパリまでのフライト時間は約十五時間。途中、香港で飛行機を乗り換えた。

 七月初旬のパリの平均気温は二十五度で、日本や台湾よりも涼しい。湿気の少ないカラリと晴れている空気が、強い日差しと共に一花の肌を撫でた。

 パリで伯睿に案内された宿泊先は、最高級ホテル・パラスの中の一つ。
 プライベートガーデンのあるインペリアルスイートルームからは、パリの街並みも見渡せる。けれど満喫する時間もなく、パリに到着してからの日々は、あっという間に過ぎ去っていった。


 今日は七月七日、オートクチュール・コレクション最終日。ハイジュエリーブランド展示会の日だ。

 貴賓翡翠の展示会場では、『“美しきもの”へ永遠を誓う』をテーマに、秋冬を彩る新作ジュエリーが約五十点展示された。ショーケースの中には、翡翠のジュエリーが淑やかに、そして時には壮大な世界観と共に表現されている。

 新作約五十点の中には、勿論一花の好きな『季節の翡翠』の秋冬コレクションも含まれていた。
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