『 』
お客さんがいる食事場に初めて出た。仕事を教えてくれたのはウィルだった。
おじさんは仕切り主をジョンに返しまた普通にお客さんに出す料理を作る人になった。
「客が来たら人数を聞いて席に通して人数分の水を出して注文を聞いてこい
覚えられなかったらメモにしてもいい」
「はい」
「料理ができたら厨房から何番の席のなになに。と言うから持っていけばいい」
「はい。分かりました。」
乱暴だがわかりやすい説明だった。その日からまた慌ただしく仕事が始まった。
アイカが食事場に出るようになってすぐに店は大盛況となった。
噂が噂を呼んでグラシエに可愛い若い娘が働き始めた。と客が押し寄せるようになった。
アイカの力もあったが1番はそこで働く料理人たちの腕だ。味が癖になって通いつめる客が大半となってきた。
グラシアも大喜びで店を大きくすると言い出した。
そうして1ヶ月が経ちアイカの初の給金日が訪れた。
仕事が終わり全員に給金が渡され最後に
「さぁアイカこれがお前の給金だよ」
そう言って渡された袋はずっしりと重かった。
早速部屋に戻り風呂に入って飯を食った後に袋の中のお金を布団の上にひっくり返し数えてみた。
「えーっと…21万4千2百クィ!?
こんなに……?私こんなに働いたんだ……」
初めての給料に心踊ってその日は眠れなかった。
翌日、少し寝不足だったがはつらつと働くことが出来た。
必死に働いていくうちに月日はあれよあれよと流れ過ぎ、アイカは齢13となった。
そろそろたびに出なくては…
そう思いつつもお世話になったグラシアたちに言い出しにくくなっていた。
明日は給料日だ。明日こそ伝えなければな…。
そう思いながら眠りについた。
朝早くに目を覚ましいつものように慌ただしい一日を終え何度も昇給していただいたお給金をいただく時。
「さぁアイカの分だよ」
そう渡されたお給金袋は今までよりも格段に重たかった。
不思議に思い聞こうとしたが皆眠そうに目を擦っていたために聞くのがはばかられた。
「そうだ…」
眠そうにあくびをしながらグラシアが皆を振り返り言った
「明日と明後日は店休日にしようと思うからみんな好きなように過ごしな」
そう言って自室へと歩いていってしまった。
奉公人のみんなもジョンもウィルでさえそそくさと部屋へ戻って言った。
「なんか…みんなよそよそしい…」
不思議に思ったが部屋に戻って風呂に入り飯を食いいつものように布団の上に給金を広げ数えた。
「今の給金が1時間1280クィだから…
1日9時間の28日で……32万2千5百60あればいい……」
と数えてみたものの明らかに多すぎる…。
総額で132万2千5百60……
100クィが丸っと上乗せされている感じだ。
これは大変とすぐにグラシアの部屋え向かったがおらず店へと行ってみた。
ドアを開けるとそこにはグラシアと奉公人のすべてが集まっていた。
「グラシアさん!!あの!!お金……!!」
「餞別だよ。アンタもココに来て3年になるからね、再出発の時期だろうと思ってねぇ。今まで欲しいものもしたいことも我慢してお金を貯めてたことは知ってたんだ。そろそろ旅立ちたくてうずうずしてるだろうって」
「ウィルさんが今月の給金は多めにやれ!!って言うからみんなで少しずつ出し合って上乗せしたんだよ」
「ジョン言うんじゃねぇ!!」
顔を真っ赤に怒鳴ったウィルだったが照れくさそうにへへっと笑った。
「はじめはひでぇ事しちまったがあんたが歳を重ねていくうちにあの子を見ているようでね
もう一度親の気持ちになれたよ。
ありがとうよ。」
「さぁさぁみんな!!写真だよ!!アイカと写真撮るんだろ!!」
グラシアの言葉に奉公人たちはバタバタと舞台を作った。
グラシアとウィルに挟まれてジョンがアイカの後ろに立ちみんなで笑って写真を撮った。何枚も印刷して全部の店舗に貼るんだってニコニコ笑うグラシアと財布にしまって死ぬまで持ち歩くと喚くウィルたちに温かい気持ちを覚えたアイカだった。
おじさんは仕切り主をジョンに返しまた普通にお客さんに出す料理を作る人になった。
「客が来たら人数を聞いて席に通して人数分の水を出して注文を聞いてこい
覚えられなかったらメモにしてもいい」
「はい」
「料理ができたら厨房から何番の席のなになに。と言うから持っていけばいい」
「はい。分かりました。」
乱暴だがわかりやすい説明だった。その日からまた慌ただしく仕事が始まった。
アイカが食事場に出るようになってすぐに店は大盛況となった。
噂が噂を呼んでグラシエに可愛い若い娘が働き始めた。と客が押し寄せるようになった。
アイカの力もあったが1番はそこで働く料理人たちの腕だ。味が癖になって通いつめる客が大半となってきた。
グラシアも大喜びで店を大きくすると言い出した。
そうして1ヶ月が経ちアイカの初の給金日が訪れた。
仕事が終わり全員に給金が渡され最後に
「さぁアイカこれがお前の給金だよ」
そう言って渡された袋はずっしりと重かった。
早速部屋に戻り風呂に入って飯を食った後に袋の中のお金を布団の上にひっくり返し数えてみた。
「えーっと…21万4千2百クィ!?
こんなに……?私こんなに働いたんだ……」
初めての給料に心踊ってその日は眠れなかった。
翌日、少し寝不足だったがはつらつと働くことが出来た。
必死に働いていくうちに月日はあれよあれよと流れ過ぎ、アイカは齢13となった。
そろそろたびに出なくては…
そう思いつつもお世話になったグラシアたちに言い出しにくくなっていた。
明日は給料日だ。明日こそ伝えなければな…。
そう思いながら眠りについた。
朝早くに目を覚ましいつものように慌ただしい一日を終え何度も昇給していただいたお給金をいただく時。
「さぁアイカの分だよ」
そう渡されたお給金袋は今までよりも格段に重たかった。
不思議に思い聞こうとしたが皆眠そうに目を擦っていたために聞くのがはばかられた。
「そうだ…」
眠そうにあくびをしながらグラシアが皆を振り返り言った
「明日と明後日は店休日にしようと思うからみんな好きなように過ごしな」
そう言って自室へと歩いていってしまった。
奉公人のみんなもジョンもウィルでさえそそくさと部屋へ戻って言った。
「なんか…みんなよそよそしい…」
不思議に思ったが部屋に戻って風呂に入り飯を食いいつものように布団の上に給金を広げ数えた。
「今の給金が1時間1280クィだから…
1日9時間の28日で……32万2千5百60あればいい……」
と数えてみたものの明らかに多すぎる…。
総額で132万2千5百60……
100クィが丸っと上乗せされている感じだ。
これは大変とすぐにグラシアの部屋え向かったがおらず店へと行ってみた。
ドアを開けるとそこにはグラシアと奉公人のすべてが集まっていた。
「グラシアさん!!あの!!お金……!!」
「餞別だよ。アンタもココに来て3年になるからね、再出発の時期だろうと思ってねぇ。今まで欲しいものもしたいことも我慢してお金を貯めてたことは知ってたんだ。そろそろ旅立ちたくてうずうずしてるだろうって」
「ウィルさんが今月の給金は多めにやれ!!って言うからみんなで少しずつ出し合って上乗せしたんだよ」
「ジョン言うんじゃねぇ!!」
顔を真っ赤に怒鳴ったウィルだったが照れくさそうにへへっと笑った。
「はじめはひでぇ事しちまったがあんたが歳を重ねていくうちにあの子を見ているようでね
もう一度親の気持ちになれたよ。
ありがとうよ。」
「さぁさぁみんな!!写真だよ!!アイカと写真撮るんだろ!!」
グラシアの言葉に奉公人たちはバタバタと舞台を作った。
グラシアとウィルに挟まれてジョンがアイカの後ろに立ちみんなで笑って写真を撮った。何枚も印刷して全部の店舗に貼るんだってニコニコ笑うグラシアと財布にしまって死ぬまで持ち歩くと喚くウィルたちに温かい気持ちを覚えたアイカだった。