軍人皇帝はけがれなき聖女を甘く攫う


「大丈夫だ、俺はお前を傷つけたりしない」

「んうっ」


 露わになった肩を指先で撫でられ、甘い声が漏れそうになるのを唇を噛んでこらえた。でも、与えられる刺激は想像以上に甘美で、意識が飛んでしまいそうになる。


(どうしよう、怖いのに私……このまま溺れてしまいたいと思っている?)


 自分の中に芽生える破廉恥な感情に、頭がおかしくなりそうだった。セレアがあれこれ考えている間にも、レイヴンの熱い舌が肌をなぞっていく。


 彼の手を振り払って逃げなければと思うのに、行為を受け入れているがいる。


心はないというのに、大切にされていると勘違いしそうなほど触れる体温は優しくて、頭がぼーっとする。


いつしか、与えられる刺激になにも考えられなくなっていた。


「くっ……むせかえるほどに、甘い香りがする」


 スンと首筋の匂いを嗅がれて、恍惚とした深いため息をつくレイヴンに心臓が張り裂けそうなほど大きく飛び跳ねた。

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