軍人皇帝はけがれなき聖女を甘く攫う
「もう、やめっ」
やめてほしいのか、続けてほしいのか……自分でもわからない。ただ言えるのは、もっと彼が愛おしくなったということだけだった。
「っ、嫌なのか?」
荒い呼吸で聞き返してきた彼の瞳に、一筋の不安が映り込む。その答えを見つけられていないセレアは見つめ返すことしかできない。
それをどう解釈したのか、レイヴンは堪えるように唇を噛むと静かに手首の拘束を解いた。
「レイヴン?」
彼は視線を逸らしながらバッと体を離し、セレアの体にシーツをかける。その行動があまりにも唐突すぎて、思考が追いつかない。
驚きに目を瞬かせながら、いまだに自分を組み敷いている男を見上げた。