軍人皇帝はけがれなき聖女を甘く攫う


「自信を持て、お前は世界中のどんな令嬢とも比較にならないほどに麗しい」

「あ、ありがとうございます」


 次々と投げかけられる、飾らない真っすぐな賛辞。いたたまれなくなり、照れて緩む顔を隠すように床へ視線を落とす。


「せっかく着飾ったのだ、顔を見せてはくれないのか?」


 彼の肌触りの良いグローブ越しの指が、俯くセレアの顎を掴み上げさせる。


 セレアが身に着けているのは、質感のいい白のサテンに金のダマスク模様がよく映えたドレス。


 腰のあたりまで伸びた銀髪は後頭部にまとめられ、大きな花を模した装飾の中央にサファイアがあしらわれた華美な髪飾りをつけていた。


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