軍人皇帝はけがれなき聖女を甘く攫う


 しかし、セレアたちの耳には届かない。今は、すれ違ってばかりいた愛する人との触れ合いを心から楽しんでいたからだ。 


「このような催しには、飽き飽きしていたんだがな。お前とならいくらでも開催したいくらいだ」


「ふふっ、大袈裟ね」


 冗談だと思ったセレアだったが、彼は真顔のまま大袈裟なんて心外だ、と言わんばかりにズイッと顔を近づけてくる。


彼の目鼻立ちのきりっとした顔が近づき、思わず背をそらせてしまった。


「俺は本気だ」

「わ、わかりましたから」


 どぎまぎして敬語に戻ってしまうセレアに、彼の目が据わった。でもこればっかりは不可抗力なので、責められても困る。


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