軍人皇帝はけがれなき聖女を甘く攫う


「女に組み敷かれたのは、初めての体験だ」

「レイヴンが急に、腕を引っ張るから!」


(組み敷くなどと、恥ずかしい言い方をしないでほしいわ)


 熟した果実のように狼狽し赤面するセレアに、彼は破顔した。


「そう照れるな、ますます愛しいな」


 セレアを片腕で抱えながら、上半身だけを起こして頬を緩ませるレイヴン。その眼差しがあまりにも愛しげで、思わずスッと視線をそらしてしまった。


「果てない愛をお前に捧ごう」


 さらに体を起こしたレイヴンの両手が、セレアの頬を包む。ゆっくりと顔を上げさせられた瞬間、唇を奪われた。


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