軍人皇帝はけがれなき聖女を甘く攫う


「えっ」


 驚く間もなく、セレアの視界は反転する。目を瞬かせながら見上げた視線の先、ヴァイオレットの気高く神秘的な瞳に射貫かれた。


 しかも、彼は一糸纏わぬ姿でセレアを組み敷いている。無駄な肉は一辺もない均斉の取れた引き締まった体。ところどころ大きな傷跡が見られたが、塞がっているのを見ると最近のものではなさそうだった。


 生まれてこの方、男の体を見たことがないセレアは羞恥と好奇の間で揺れ動き、さらに視線を這わそうとしてカッと頬に熱が集まる。


 無論、羞恥心が勝った。好奇心は無理やり頭から押し出して、視線を明後日の方向へと投げる。


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