軍人皇帝はけがれなき聖女を甘く攫う
「俺の服はどこだ」
「あっ、乾かしていたんです。どうぞ!」
部屋干ししていた軍服を手渡すと、彼は信じられないことに生まれたままの姿で寝台を出た。裸足で床の上に立ち、目の前に仁王立ちしている男を見てぎょっとする。
(目の前にはだっ、裸……)
頭が真っ白になり、しばらく呆けて立ち尽くしてしまった。その間にも彼はその場で堂々と着替え始る。布擦れの音に心を掻き立てるような焦燥感を感じた。
軍服の装飾がカチャリと鳴った音で、ハッと我に返る。
「わわっ」
慌ててくるっと背を向けて、ドクドク脈打つ心臓が少しでも静まるように胸をおさえた。