嘘
“ピッ”
ボイスレコーダーの停止ボタンを押す俺は顔面蒼白になっていた。
・・・・・なんてことに・・・
よりにもよって・・・ハルイチに・・・
母ちゃんには【勉強に専念する】
ハルイチには【病気の治療】
サッカー部に入らないことについて、2人に異なる嘘をついてここまでやって来た・・
・・・まさか!?
外部の講師を招いた就職セミナーということもあって、ずっとスマホの電源を切っていた。
起動してホーム画面になったと同時にアプリのメッセージが飛んでくる。
<21時に末丸公園で待つ。>
ハルイチからだった・・・。