残り100日の私と大好きな君
次の日、僕は体調を崩し、高熱を出した。

きっと、しばらくご飯が喉を通らなくて食べることが出来ていなかったのと、ストレスが原因だろう と言われた。

久しぶりの高熱は、想像より辛かった。

それでも、咲楽ちゃんのそばに居たくて、先生に頼み込んで、今日もまた手を握り続けることにした。

もうそろそろ、起きてよ…

もう、とっくに朝は来てるよ?

まだ、咲楽ちゃんに僕の返事を聞かせてあげられていない。

『僕もずっと前から咲楽ちゃんのことが好きでした、咲楽ちゃんが良かったらお付き合いさせてください』って

まだ、死んじゃ…ダメだよ

そんなの、早すぎる……

2回でも、3回でも海に行こうって言ったじゃん。

……まだ、1回しか行ってないよ?



なんで、なんで咲楽ちゃんなの?

神様、咲楽ちゃんを連れていかないで。

咲楽ちゃんは、まだこんなに若いんだ。

なんで、何もしていないこんないい子を選んだの?

まだ、僕はこの子とお別れをしたくないんだ。

まだ、離れたくないんだ。

……つい、最近、出会ったばかりなんだよ…?









何を思っても、何を考えても、もう無駄なのかな……

熱のせいで、辛い体は、心までもを辛くしていく。

僕は、一筋の願いを込めて、もう一度だけ咲楽ちゃんの手を強く握った。
< 103 / 107 >

この作品をシェア

pagetop