学年一の爽やか王子にひたすら可愛がられてます





そして…。


やっとこの日がやってきた。


鈴香ちゃんとの花火大会。


土田くんに会うまでは不安で、正直行くのを断ろうか、まで考えていたけれど。


今は、ちゃんと楽しみたいって気持ちの方が大きい。


それに…。


「静音、よく似合うじゃない!」


いつもは仕事でいないママが、今日だけ特別に浴衣の着付けのために仕事を抜け出してきてくれたのだ。


鈴香ちゃんがくれた浴衣を全身鏡を通して見つめる。


すっごく綺麗な浴衣だ。


改めて、こんなステキなものを私が着ていいものか悩む。


この浴衣を見てると、今日はちゃんと楽しもうって心の底から思う。


今日は、ママにお化粧してもらったり、髪の毛をセットしてもらったりしたからかな。


いつもよりも、ほんの少しだけ自分に自信が持てる。


< 226 / 341 >

この作品をシェア

pagetop