学年一の爽やか王子にひたすら可愛がられてます



「でも多分、相手は私の気持ちに気付いていない。静音は?いるの?」


「っ、い、いないよ!いない!」


嘘をついてしまった。


でも、、


言えるわけがない。



「そうなんだ」


なんだか鈴香ちゃん、今ホッとした顔をしたように見えた。



この状況で、絶対に柊くんの名前なんて出せないよ。


鈴香ちゃんがいう好きな人って、確実に柊くんじゃない。


ん?


でも鈴香ちゃん…今、相手の人は、気付いていないって…。


「こ、告白とか…」


「告白?いや、どーだろ。脈ないってわかっててするのもどーかと。その人、誰にでも優しいから…私のこと傷つけないようにって、多分悩むから」



普段の鈴香ちゃんよりも、ずっと大人っぽい彼女がそこにはいた。


< 232 / 341 >

この作品をシェア

pagetop