学年一の爽やか王子にひたすら可愛がられてます





「うわ〜!人いっぱい!すげぇ〜!」


会場の出店を見渡して、鈴香ちゃんが声をあげる。


もちろん、私もこんなところに来たのは初めてで、屋台の数と人の数にテンションが上がる。


イベントの力ってすごい。


今までのいろんな複雑な感情を薄めてくれる。


「静音、何から食べる?」


目をキラキラさせながらそう聞いてくる鈴香ちゃんは、まるで、おもちゃ屋さんに入った子供みたいだ。



「たこ焼き…」


「やっぱりそーだよね!さすが!買ってくるからここで待ってて!」


「え、ちょっ…」


ベタ過ぎたかななんて不安だったけど、嬉しそうにたこ焼きの売ってる屋台へ向かった鈴香ちゃんの後ろ姿を見て、ホッとする。


よく似合うな…浴衣姿。


あの隣に、柊くんがいたら…。


うん。よく似合っている。


って…。


考えないって、何度も言い聞かせているのに。


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