囚われの雑草姫と美麗冷酷男子の生活
パタン
水色の扉が閉まり
私はたぶん……ベッドに下ろされた……
手にはふかふかのブランケット
お尻にはスプリングの感触がした
薄暗い中は黄色の扉の部屋よりも若干広いようだが見回す余裕もない
するりと腕が私のウエストに巻き付いて……背中に辻堂さんの胸が当たる
爽やかな柑橘系の香りが鼻に届くと
硬直した私を辻堂さんがゆっくりと横たえる
(やっぱりこういうために同居させたの??)
さっきは手なんて出さないなんて言っていたのに
こんなにも簡単に…扱われてしまうなんてと悲しくなる
けれど…住まわせてもらうからには仕方ないかなと
諦めかけた思考が辛うじて理性を取り戻す
…いやいや!そこはしっかり…抵抗しなきゃ
それで追い出されたらまた考えよう!
私は力を込めて腕を振りほどこうと
「こ、困りま…」
と押し返そうとした
ところがびくともしない上に…
「すーすーすー」
予想に反して…
とても気持ち良さそうな寝息が頭のすぐ近くで聞こえて…
小さなルームライトしかついていない部屋の暗さに慣れてきた目に映ったのは
私をしっかり横抱きにしながら眠る辻堂さんの美しい寝顔だった
「え…」
何をするわけでもなく…(いや、腕はお腹回りに回っているけれども)
すやすやと眠っている辻堂さん…
高い鼻が微かなライトで綺麗な影を作り
あどけなくも見える寝顔は起きているときの凍るような冷たさは無く
可愛らしい美しさだった
美術品を見ているような気持ちでそれを眺めてしまう
「一体なんなの…」
暫く硬直していたが…
規則正しい寝息が、温かい手の温もりが心地よくて
色々と緊張でガチガチだった私の心が弛んだらしい
そのままぐっすり…
…美麗な顔の横で寝入ってしまった
水色の扉が閉まり
私はたぶん……ベッドに下ろされた……
手にはふかふかのブランケット
お尻にはスプリングの感触がした
薄暗い中は黄色の扉の部屋よりも若干広いようだが見回す余裕もない
するりと腕が私のウエストに巻き付いて……背中に辻堂さんの胸が当たる
爽やかな柑橘系の香りが鼻に届くと
硬直した私を辻堂さんがゆっくりと横たえる
(やっぱりこういうために同居させたの??)
さっきは手なんて出さないなんて言っていたのに
こんなにも簡単に…扱われてしまうなんてと悲しくなる
けれど…住まわせてもらうからには仕方ないかなと
諦めかけた思考が辛うじて理性を取り戻す
…いやいや!そこはしっかり…抵抗しなきゃ
それで追い出されたらまた考えよう!
私は力を込めて腕を振りほどこうと
「こ、困りま…」
と押し返そうとした
ところがびくともしない上に…
「すーすーすー」
予想に反して…
とても気持ち良さそうな寝息が頭のすぐ近くで聞こえて…
小さなルームライトしかついていない部屋の暗さに慣れてきた目に映ったのは
私をしっかり横抱きにしながら眠る辻堂さんの美しい寝顔だった
「え…」
何をするわけでもなく…(いや、腕はお腹回りに回っているけれども)
すやすやと眠っている辻堂さん…
高い鼻が微かなライトで綺麗な影を作り
あどけなくも見える寝顔は起きているときの凍るような冷たさは無く
可愛らしい美しさだった
美術品を見ているような気持ちでそれを眺めてしまう
「一体なんなの…」
暫く硬直していたが…
規則正しい寝息が、温かい手の温もりが心地よくて
色々と緊張でガチガチだった私の心が弛んだらしい
そのままぐっすり…
…美麗な顔の横で寝入ってしまった