さすれば恋となる
ファースト・キスをした事は伏せて今日の出来事を話た。
叔父さんはやけに笑った。
「 叔父さん!」
「 あ、ごめんごめん。予想通りだなって思ってな、奴は優しいだけな奴じゃない 」
「 ううん、優しいよ~ あの笑顔、ほんとに最高なんだから 」
「 ま、詩乃がいいなら良しとするか 」
そうそう、私が良ければすべて良し。
あの笑顔見せられたら……
キスも手繋ぎも、なくても少しは許せる。
それに、緋衣呂君からしてくれるの待たなくてもいいわけだしね。
だって私、彼女だもん!
「 デヘヘ… 」
「 詩乃、ニヤつくな。明日は祝日か… でも早く寝ろよ 」
「 はーい 」
あ、緋衣呂君におやすみしなきゃね~
は!!
明日休みなのに何にも約束してないっ
どうしよう、付き合ってるのに休みにデートしないなんてダメじゃん!
緋衣呂君とデートしたい、ラインしなきゃ!
そう思いラインしてみるとすぐに返事が来た。
“10時に岩国書店の前においで”
おいで…
この語尾がどれだけ私をキュンキュンさせているか緋衣呂君は知らない。
おいでって……
待ち合わせな、とか、集合、じゃなくて…
おいで、だよ~ きゃあー!
もうドキドキしてる。
寝れないかも……