さすれば恋となる
今日は帰るまでに絶対に緋衣呂君と手を繋ぐ。
私なら出来る。
そう決心たものの、緋衣呂君は只者ではなかった……
目が横にも後ろにもあるのかと思うくらい気づかれ惨敗。
緋衣呂君の指一本すら握れず苦戦。
午後3時すぎ。
私と緋衣呂君がトイレに入った後の事だった。
先に出て壁に持たれて待ってる緋衣呂君。
そこに緋衣呂君のクラスメイトが……
「 緋衣呂君、お待た… せ…… 」
何、誰?
まさか、逆ナンされてる?
緋衣呂君の背中を見ながら眉間を寄せて じっと見ていた。
それにしては雰囲気からして楽しそうな感じに見える。
何より話している女の顔がそうだから。
「 緋衣呂君 」
呼ぶと、緋衣呂君と女が私を見る。
「 誰?」
「 同じクラスの相瀬、相瀬 俺の… 」
「 彼女でしょ、知ってる。よろしく、相瀬 実理です 」
「 私こそ、須田 詩乃です、よろしく 」
なんだ、クラスの……