さすれば恋となる
緋衣呂君の親友、風磨君。
授業のあとクラスに顔を出しに来た。
それがまた女子の視線を集め、違う意味で私には冷たい視線。
その中で風磨君は、私に言った。
「 詩乃ちゃん、ちょっと付き合って 」
「 え?」
風磨君の笑顔が私には痛くて……
緋衣呂君の事で、ちょっと… と言われたら付き合うしかないわけです。
次の休み時間には緋衣呂君に風磨君のお誘いの事をラインすると、行っといでと。
緋衣呂君の親友だから許されたのか、私は風磨君とお昼を共にすることに。
「 詩乃、モテますな 」
「 モテ期ではないけど、モテますな 」
「 ん~ 風磨君の事好きな子ってどれくらいいるかなぁ? 恨みは買いたくないな 」
「 快斗といい勝負かな~ 詩乃には池沢 緋衣呂がいるし、大丈夫だよ、安心して風磨君と浮気しといで~ 」
なっ、違うし!
なんて言っても香と綾音は聞いてない。
私を冷やかして遊んでる。
どうせなら、緋衣呂君に遊ばれたいよ。