さすれば恋となる
私ももっとドキドキしたい。
手を繋げないなら腕を捕まえればいい。
逃げられないくらい、腕を離さない。
「 緋衣呂君! 」
「 わ… 詩乃っ そう来たか 」
「 うん、離さないもんね 」
「 離されたくないね 」
だったら絶対、離さないよ。
だから…… 私を見てよ。
「 詩乃 」
「 ん?」
チュッ…
と弾けたように緋衣呂君からの軽いキス。
ポカン、としてしまうくらい驚いた。
緋衣呂君が、キスした……
チュッてしたよ……
「 わー!!」
思わず叫び腕を離してしまった。
そんな私をクスッと笑いスタスタ歩き行く緋衣呂君。
ビックリしたぁ……