さすれば恋となる
緋衣呂君にとって私はどんな感じかな?
私みたいにドキドキして溶けたりするかな……
席に座り食べ初めて、緋衣呂に電話が。
「 詩乃、風磨からだから待ってて 」
「 うん 」
ドーナツにかぶりつきながら幸せ満開の私。
そんな私にショックな出来事が起きる。
緋衣呂君は戻ってくると鞄を手にすぐ店を出て走って行った。
何がなんだか…… 急用なのかも定かでなく、オロオロしていると風磨君が店に入ってきた。
「 詩乃ちゃんっ 」
「 風磨君! なんでわかったの~ この店にいるって… 」
「 いいから来て!」
「 え、風磨君?」
半ば強引に連れ出された私は少し焦った。
先に何も言わず出て行った緋衣呂君に何かあったのかと頭に過り、風磨君を止めた。
「 待って! ねぇ、緋衣呂君どうかしたの?さっき急にどっか行っちゃって… 風磨君が何で来たの?」
「 詩乃ちゃん…… 実は…… 」
……え、何……
どういう、事?