Dear Hero
「………っ!」
1週間後の土曜日、前回と同じ公園へ迎えに行った俺は、紺野の姿に釘付けになった。
居心地悪そうに顔をしかめる紺野。
「……だから、じろじろ見…」
「スカート!」
いつもの決め台詞を言い終わる前に食いつく俺。
恥ずかしそうに公園の入り口で仁王立ちする紺野。
ふんわりしたキャメル色のオフタートルニットに、黒の膝上スカート。
くしゃっとしたブーツが脚の長さを際立てる。
心なしか、髪がいつもよりくるくるしている気がする。
前回がクール系だったのに対して、今日はちょっと甘め成分が高めのコーディネート。
「……スカートなんて、いつも制服で見てるじゃない」
「私服は別腹だよ」
「別腹って……」
「こうゆう格好もするんだ」
「……普段はしない」
「そうなの?」
「テツくんが……デートなんて言うから…」
「俺?」
「デートなんて、初めてだから何着て行けばいいのかわかんなくて、友だちに相談したりして……」
「………もしかして、この、髪がくるくるしてるのも?」
「……巻くの、練習した……」
「………っ」
……まじかよ。
足元がふらつきそうになってしゃがみ込む。
息ができなくなりそうで、落ち着くために腕に額を押し当てた。
なんだこれ。
夢なのか?
「テツくん、どうしたの?」
心配そうな声が降ってきて、目の前に紺野もしゃがみ込む。
あぁ、今。
顔見ないで欲しい。
「………俺のため?」
「え?」
「……俺とのデートのために、色々がんばってくれたの?」
目線だけチラリと紺野に向けると、真っ赤な顔して小さく頷く。
なんだよそれ。
俺、幸せすぎだろ。
心がポカポカと温かくなってくる。
1週間後の土曜日、前回と同じ公園へ迎えに行った俺は、紺野の姿に釘付けになった。
居心地悪そうに顔をしかめる紺野。
「……だから、じろじろ見…」
「スカート!」
いつもの決め台詞を言い終わる前に食いつく俺。
恥ずかしそうに公園の入り口で仁王立ちする紺野。
ふんわりしたキャメル色のオフタートルニットに、黒の膝上スカート。
くしゃっとしたブーツが脚の長さを際立てる。
心なしか、髪がいつもよりくるくるしている気がする。
前回がクール系だったのに対して、今日はちょっと甘め成分が高めのコーディネート。
「……スカートなんて、いつも制服で見てるじゃない」
「私服は別腹だよ」
「別腹って……」
「こうゆう格好もするんだ」
「……普段はしない」
「そうなの?」
「テツくんが……デートなんて言うから…」
「俺?」
「デートなんて、初めてだから何着て行けばいいのかわかんなくて、友だちに相談したりして……」
「………もしかして、この、髪がくるくるしてるのも?」
「……巻くの、練習した……」
「………っ」
……まじかよ。
足元がふらつきそうになってしゃがみ込む。
息ができなくなりそうで、落ち着くために腕に額を押し当てた。
なんだこれ。
夢なのか?
「テツくん、どうしたの?」
心配そうな声が降ってきて、目の前に紺野もしゃがみ込む。
あぁ、今。
顔見ないで欲しい。
「………俺のため?」
「え?」
「……俺とのデートのために、色々がんばってくれたの?」
目線だけチラリと紺野に向けると、真っ赤な顔して小さく頷く。
なんだよそれ。
俺、幸せすぎだろ。
心がポカポカと温かくなってくる。