One Night Lover
何もかもが順調だったが、嵐は突然やって来た。

華乃が働く梨沙の店に藤ヶ瀬が突然現れた。

「華乃、元気だったか?」

華乃は持っていたグラスを思わず落とした。

梨沙は藤ヶ瀬を見て

「マジ?ものすごくいい男!」

と言った。

「初めまして。ここの代表の雨来梨沙です。」

藤ヶ瀬は梨沙の独特なファッションに一瞬ビビったが、すでに梨沙は有名人でメディアを通して見た顔である。

「あー、あなたが雨来さん?

池田がお世話になってます。」

「あなたは華乃の何?」

梨沙のストレートな質問に藤ヶ瀬もたじろいだ。

「え?えーと…池田は…元部下で…今は何でしょうね?
それは池田に聞いてください。」

「華乃、今、男居ますよ。」

藤ヶ瀬の顔が一瞬曇って
梨沙は藤ヶ瀬の気持ちを知る。

「華乃ー、休憩入っていいよ。」

梨沙はそういうと華乃を藤ヶ瀬の方に押した。

「今の気持ちをちゃんと話して来な。」

「梨沙さん…」

華乃は梨沙に促され、藤ヶ瀬と店を出た。

店の前にあるカフェに入って
窓側の席に座り藤ヶ瀬と向かい合った。

その姿を店のウインドウ越しに自転車で買い出し中の海斗が偶然見かけた。

高そうなスーツを着た
いかにも自分とは違う人種の男が華乃の前に座っていて
海斗は胸騒ぎがした。

「あれが華乃ちゃんの忘れられない男か。」

海斗は独り言を呟いて自転車のペダルを踏んで
店に戻った。

それ以上2人を見てる自信はなかった。

華乃を取られそうでただ怖かった。

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