運命の出会いは誓いのキスから 《番外編追加》
一瞬だった。

瞬きもできず、大きく瞳を開いたままの私の顎をすくい上げ、そっと彼が私にキスをしたのは。

「……んっ」

長いキスに思わず、甘い吐息が出たのを待っていたとばかりに彼は私を強く抱きしめ、キスを深くした。
そして、私が立っていられないほどクラクラになったところでゆっくりと唇は離れた。


「ごめん、可愛くて手加減できなかった。これは俺が君を幸せにするって誓いのキスだから」


「あの、本当に私なんかでいいんですか?まだ夢見心地なんです。だってさっき出会ったばかりだし、ホストだと思ってたくらいですよ」

本当にわからない。
それなのに、彼は私を安心させるように優しくもう一度、頬にキスを落としてこう言った。

「いいも何も、俺をこんな気持ちにさせたんだから君じゃなきゃダメなんだよ。責任取ってね」


誰かにこんなに必要とされることなんて、なかなかない。ましてや私じゃなきゃダメなんて簡単に言ってもらえる言葉でもない。

ホストじゃないなら誰なんだろう?

そんなことが頭を過ぎったけれど、気持ちが高揚しているし、甘い言葉に酔わされているだけかもしれない。


でも、今はたとえそうでも後悔はしない。


ホストじゃなくても、名前すらも知らない。
そんな彼の危険で甘美なだけの誘惑。でもその誘惑を交わすことなんて今の私には到底無理。


こんなに素敵な人に求められるのなら嘘でもいい。

もう、騙されてもいい。


「あの、私でいいなら、よろしくお願いします」

彼は私の答えに満足そうな顔をして笑った。、
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