お気の毒さま、今日から君は俺の妻

 確かにどこかに電話しているようだったが、こんな敷居が高そうな店に予約の電話をしているふうではなかったはずだ。


「こんにちはー」


 そしてがらりとドアを開けた。

 澄花はドキドキしながら、杉江の後から店に入る。


(なんだかものすごく高そうなお店だけど……)


 店の中はカウンターのみ。中にはいかつい男が三人立っていた。全員ビシッと調理白衣を着ているので料理人とわかる。年は四十代から六十代くらいまでで、いかにも厳しそうだ。
 だがそんな彼らに、杉江は笑顔で話しかける。


「急に無理を言ってすみませんでした」
「なにをおっしゃるやら」


 そう答えたのは一番年かさの料理人だった。
 彼は杉江とその背後の澄花と珠美を見てにっこりと笑顔になる。


「どうぞ。奥の座席を用意しています」


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