お気の毒さま、今日から君は俺の妻

「あの……えっと」


 嘘がつけないタイプなのだろう。杉江は視線をうろうろとさまよわせる。


「――杉江くん」


 澄花はぎゅっとこぶしを握った後、その手を伸ばし、しっかりと杉江の腕をつかんだ。


「教えて」
「えっ……?」


 凛とした眼差しに、杉江はどこか押されたように息を飲む。


「龍一郎さんは、私に隠していることがあるの……」


 なにかがこみあげてくるのを必死に抑えながら、杉江を見上げる。


「だけど彼は……今はまだ言いたくないみたいで……私はそれをいいことに、私も言いたくないことを言わないままで……結局龍一郎さんを傷つけてしまったの」
「傷、つけた……?」
「なにを言っているのかわからないかもしれないど……私もまだどうしていいかわからないけどっ……だけど知らなくちゃって思うのっ……!」
 

 その瞬間、澄花の決意の言葉がまっすぐに杉江を貫いていた。

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