お気の毒さま、今日から君は俺の妻
かつて、澄花が自分の意志で契約結婚を選んだことも含めて、澄花を信じると言ってくれた珠美だが、さすがに澄花が緊張した様子で午後の仕事をこなしていることから、ただならぬ気配を感じ取ったらしい。
「――うん」
うなずいてから、澄花は隣の珠美に顔を近づけた。
「私ね……」
「はい」
緊張した様子で、珠美がゴクリと息を飲む。
「考えてみたら、もともとこういうタイプの人間だったなって」
「え?」
「ここのところずーっと受け身の人生だったけど、本当は思いこんだらしつこいというか、相手の都合お構いなしというか……自分勝手っていうか」
「せん……ぱい?」
珠美が不思議そうに目を丸くするのがおかしくて、澄花もふっと笑って、笑顔になった。
「ごめん、意味わからないよね。でもなんていうか……ずっとどうでもいいって思ってたことが、そうじゃなくなってきてるっていうか……」
「結婚してから?」
「そう、そうなの」
澄花は深くうなずく。